3日目その② 雨のサグラダ・ファミリア見学(10月22日)
8時前。
私たちは、この期に及んでちょっと迷っていた。
というのも。
私たちは、朝イチの9時から
サグラダ・ファミリアのチケットを予約していたのだけれど、
この日は止みそうだけど、でも、傘が必要なくらいのパラパラ雨。
雨の日は、塔に登れないのだ。
しかも、サグラダ・ファミリアのホームページから予約したチケットは、
一度予約してしまうとキャンセルしたり、
予約日時を変更したりすることができない。
実際、私は10月22日に見学する予定だったのに、
うっかり間違えて23日に予約。
あわててキャンセル方法を探りましたが、
やはりちゃんと説明を読むとキャンセル不可となっていて、
仕方なく、22日に改めてチケットを取り直し。
つまり、私たちは、翌日のチケットも持っていて、
お金が無駄にはなってしまうけれど、
その分、翌日晴れることを期待して、
この日は違う場所へ行って、
翌日改めてサグラダ・ファミリアの見学に行くということもできた。
だけど…
もし翌日も雨だったら??
今回の旅のメインイベントは、
なんといってもサグラダ・ファミリアを見に行くこと。
私たちは、翌日にもう一度サグラダ・ファミリアを見に行くことも覚悟の上で
この日はやはりサグラダ・ファミリアを見に行くにしたのでした。
←雨だよねー
私たちが宿泊したホテル・グランヴィア(Hotel Granvia)は
すぐ目の前がパッセジ・デ・グラシア(Passeig de Gracia)駅。
パッセジ・デ・グラシア駅からサグラダ・ファミリアへは、
紫色のL4のメトロで、わずか5分ほど。
そして、出口を出ると。
目の前にサグラダ・ファミリア~。
でもって、雨がだいぶ小降りに。
も、もしや雨が上がれば、塔の見学もできるのでは!?
一縷の望みを託して、入口へ。
で、最初、その入口がよくわからなくて…
チケットオフィスという表示が出ていたので、
そちらが指し示す、受難のファサードの方へと向かってみると…
←受難のファサードを見上げてみた~
←よく見ると右側の尖塔が
修復中(2016年10月現在)でしたー
確かに人が並んでいて、チケットオフィスがあったのだけれど、
こちらは、当日券に並ぶ人々のようで。
正直言えば、思っていたほど大行列で並んでるってほどじゃなかったのですが
(雨だったせいもあるかもしれません)
いまどきは、事前にネット予約するのが、ほぼ常識といっても過言じゃないのかなぁ
と思ったりもしました。
ともあれ、再び生誕のファサードの方に戻ってくると…
←ここが入口でした~
中へと入っていく人々が。
いくつかゲートがあって、どこへ並べばいいのかよくわかならなくて、
スタッフにチケットを見せたら、ここでいいよ
と教えてくれました。
チケットは29ユーロ(約3300円)。
ちなみに、私が前回バルセロナに来た12年前、2004年は8ユーロ。
実に3倍以上も値上がりしている。
(2004年の様子はコチラをどうぞ)
ひゃー。
中に入るときは、簡単な手荷物検査があって…
←門の前の階段に並びます
私たちは、開門より少し早めに行って並びましたが、
早く並んだからと言って、何か特別いいことがあるというわけでもないので、
それほど慌てる必要はありません。
ただ、入場チケットは15分で区切られているので
遅刻には要注意です。
←階段から振り返るとこんな感じ
←待っている間ヒマなので写真撮りまくり~
9時ちょうど。
開門。
列がゆっくり動き出しました。
まず、どこへ向かうかというと。
オーディオガイドを取りに行きます。
もちろん、オーディオガイドはチケット代金に含まれています。
←このマークのあるところで
ガイドを聞くことができます
早速中へと入っていきます。
←雨が少し落ち着いてきました
中に入ると…
←内陣
←天井
←樹木をモチーフにした大理石の柱
うわーーーー。
すごい。
外は雨だというのに、光がすごい。
ここは……腐海!?
2004年に来たときは、
まだ教会内がほとんど何もできてなくて、
教会内は、資材置場のような状態だった。
それが、こんなふうになってるなんて。
←入口すぐ横のステンドグラス
通常、教会や聖堂の入口は
身廊の一番後ろであることが多いのだけれど、
(必ずしも、全部の教会がそうというわけではないですが)
サグラダ・ファミリア入口にあたる生誕のファサードは、
中央祭壇向かって右側で。
入るとすぐ前に主祭壇(まだ工事中だけど)
そして側廊に美しいステンドグラスがはめこまれている。
←主祭壇向かって右側の側廊
←主祭壇
向かいに見える
主祭壇左側のステンドグラスは…
木のような柱の向こうから
太陽のようなオレンジ色の光が降り注ぐ。
一方、主祭壇向かって右側のステンドグラスは…
まるで海のような
緑と青のグラデーション。
美しー。
で。
教会内をぐるっと見て回る前に。
私たちは9時半に、生誕の塔に上るエレベーターを予約していて。
(チケット代に含まれています)
私たちが入場してから30分の間に
雨も止んでいたので、もしかしたら上れるのではないかと
入口近くにあるエレベーター乗り場を見に行ってみると…
←私たちと同じように集まってきた人たちが…
スタッフに聞くと、やはり今日はエレベーターは運休とのこと。
がががーーーーん。
ネットで調べてみたら、
雨が止んでいても、
地面が濡れたままだと滑って危ないので、
エレベーターが止まるらしいです。
エレベーター代5ユーロは、
何も手続きしなくても、
自動的にチケットを購入したクレジットカードの口座に
返金されました。
そのあたりのシステムはしっかりしていますね。
ショックではあったけれど、
覚悟はしていたので、翌日晴れることを期待して、
改めて教会内部を堪能することに。
←改めて教会の内陣
下の部分は、まだ工事中です
美しい水色のステンドグラスに見とれながら、
教会後部へ。
このときはまだ、この門からの出入りはできませんでしたが、
後に、ここが入口になるのかな。
で、この扉口の方に近づいてみると…
←かなりの大きさです
確かオーディオガイドでは解説があったと思うけれど、
何が刻まれているのか、すっかり忘れてしまいました(笑)
次回行くときは、メモするか解説本を買って来よう。
そして、この扉口の前には…
これ、なんの写真かというと。
大きな鏡なんです。
つまり…
←鏡に映っているのはこれ
天井の様子が見えるんですね。
ちなみに、普通に上を見上げると…
こんな感じ。
あんまり変わらないですね(笑)
で。
この扉口を背に改めて教会の前方を眺めると…
柱の美しさがよくわかります。
さて、左側の方へ回ってみましょう。
←左側も美しー
←左側の側廊
←右側の側廊
←右側のステンドグラス
まるで森の中にいるような。
これまで行ったどの教会にもない
不思議な雰囲気を醸しています。
内陣から中央交差部にかけては、まだ工事中ですが、
近づくことはできます。
←主祭壇のキリスト像
工事中で張られた板の上から
中央交差部に置かれたキリスト像を見ることができます。
そして、この中央交差部を囲む4本の柱には…
←獅子:マルコ
←雄牛:ルカ
←鷲:ヨハネ
←天使:マタイ
4人の福音書記者が
それぞれの象徴で描かれ、掲げられています。
そして、さらにこの奥、
教会の最奥部には…
主祭壇のキリストを見守るようにマリア像が。
←まだ入れないですが、周歩廊
この主祭壇向かって左側の側廊から
外へ出ることができます。
←門に向かう床に描かれている絵
←門扉
外へ出ると。
柱にしばられたキリストの像。
受難のファサード側に出ました。
ユダの裏切り。
後ろにある数字盤は
サグラダ・ファミリアの魔方陣と言われるもので
タテ・ヨコ・ナナメどの列を足しても33になるようになっています。
33という数字は、
キリストが肉体を失った年齢です。
受難のファサードには、キリストの受難に関するさまざまな彫刻が。
←磔刑にされたキリスト
←下段にはゴルゴダの丘に登る様子が
上段のキリストの足元には
顔を覆い嘆き悲しむ聖母マリア、
キリストを見上げるマグダラのマリア
頭蓋骨などが見えます
←イエスを知らないと言ってしまったペテロ
嘆き悲しむ3人の女性は
ペテロが3回イエスを否定してしまったことを象徴しているそうです
←倒れたイエスと、
嘆き悲しむ3人の女性、聖母マリア、クレフォスのマリア
マグダラのマリアです
←ゴルゴダの丘に向かうキリストに
汗をぬぐうようヴェールを差し出したヴェロニカ
差し出したヴェールにはキリストの顔が浮かび上がったという
モチーフが描かれ、垂れ下がった布の部分には
キリストの顔が描かれています
←下段には、キリストの脇腹に槍でとどめを刺した
ローマ兵、ロギンヌス
上段には、サイコロ遊びをするローマ兵の姿が
喜びに満ち溢れている生誕のファサードに比べ、
良く言えばシンプル、悪く言えば地味な受難のファサードですが、
すごく見やすい形で彫刻が配列されていて、
なおかつ見ごたえがあり、
私は、すごく好きです。
ふたたび中に戻って。
(受難のファサード側からサグラダ・ファミリアの外に出ることはできません)
工事中の内陣を囲む板には
←完成は10年後!
サグラダ・ファミリアの建築の様子が
年代ごとに写真で展示されています。
私が前回来たのは、2004年でしたが、
2010年でもまだ、中は完成していなかったんですね。
←内陣のステンドグラス
←懺悔室
←地下礼拝堂
中には入れませんが上からのぞけました
写真に多くの記憶を補ってもらいながら目に焼き付けて
生誕のファサードを出る。
←中央上部
こうして、見終えたら。
いよいよ出る前にお土産屋さんが。
←ステッカー 3.5ユーロ
←マグカップ 7.5ユーロ
←コースター 1枚5ユーロ
お土産屋さんも、見るのがすごく楽しくて、
どれにするかかなーり迷っちゃう。
さんざん迷って、やめてしまったものの中に、
サグラダ・ファミリアの絵本があったのですが、
やっぱり買っておけばよかったと大後悔。
次回行ったら、買わなくちゃ。
ちなみに、塔に上らず
教会内部と受難のファサードを見学して
およそ1時間半かかりました。
こりゃ、塔に上ったら2時間は覚悟しなくちゃだゾ。