3日目その⑦ まさかの雨に泣いた 高美湿地(2014年11月29日)




     台湾人の友人、カジンと知り合ってから

     どうしても行ってみたい場所があった。




     
高美湿地(ガオメイシーターディ)




     
台湾のウユニ塩湖とも呼ばれる高美湿地。

     晴れた干潮の日には、

     美しい夕日が見られる。




     カジンが撮った写真を見せてもらったときから

     ずっと行ってみたいと思っていたのだった。









    私が事前に調べたところでは、
高美湿地へは

    
台中駅から台鉄に乗って、清水駅に行き、

    
清水駅からバスに乗って20分前後ということだった。




    が




         
←タクシーをつかまえました




    カジンはタクシーで行くという。

    その方が早いみたい。




    って…

    この逢甲夜市近くから

    高美湿地って、車でどれくらいかかるの?




    
「1時間くらい」




    え。

    マジ!?




    というのも。

    地図で見ると、逢甲夜市は、

    台中市の中でも比較的、高美湿地に近め(でも、そうでもないみたい。笑)

    しかも、いつもカジンは自転車で行くと言っていたので

    車で行けば、てっきり30分前後で行けるものと思っていたのだ。




    しかも…

    
「往復で1200元(約4800円)、いいですか?」




    ただでさえ円安で元が上がっているところ。

    台北であれば、たいていの場所は50元~80元もあればタクシーで行けてしまうし、

    以前、台北から九份に行ったときでも片道1人200元、

    4人で乗って800元で済んだだけに、

    1200元はかなり高い感覚。




    でも、ここで「もっとまけろ」というわけにもいかない。

    当然、カジンが最初に値段交渉をしてくれているはずだし、

    片道1時間かかることを考えれば、

    
往復で1200元は、むしろ安いくらいかもしれない。

    東京的感覚で、ちょっと電車とバスで行って、

    夕日を堪能したら、すぐに帰ってこられると思っていたのは

    かなり甘い読みだったみたい









        
←風車が見えてきました




    で。

    タクシーに乗ってから
約40分後

    高美湿地の風車が見えてきた。




    あれ!?ずいぶん予定より早く着いたね!?




    どうやら、

    混んでいる近道より、

    空いている遠回りの道を選んだことが

    功を奏したらしい。




    きゃ~ん。

    
カジンったら、やるぅ~~!!




        





    湿地が見えてきた!!




    けど……

    雲行きがどうもアヤシイ。

    というか、さっき雨がパラついていたし。




    台中市内にいたときは

    晴れて暑いくらいだったのに、

    うそーーーん。




          




    高美湿地の目の前にある

    
西安朝天宮の前でタクシーを降り、

    カジンが待ち合わせを運ちゃんと確認。




    そして、土手へ上がると…




        





    写真で見た風車の風景は広がるものの、

    肝心の太陽がまったく見えない。




    がーーーーん。




        


        




    予定では。

    この方向に、オレンジ色と青色とが混じりあったような

    空の色とともに、

    沈みゆく太陽が見えるはずだった。




    ………

    それどころか、風も強くなって肌寒くなってきたし。




         
←それでも来た以上は

                                        撮っておかないとね

         




    夕日はまったく見えなかったけれど、

    せっかく40分もかけてココまでやってきたので

    もう少し見て回ることにする。




       
←土手を歩いていきまーっす




    すると…




        
←わかるかな




    
湿地に渡された橋の上に、ぎっしり人がいるのが

    遠くからでもわかる。




    何アレ~~!?

    なんでこんなに人がいるの!?




         
←土手を挟んで

                                               湿地の反対側には

                                               屋台が並んでいました


         
←橋に近づくと

                                               土手にも多くの人が





    夕日の影もまったく見えないし

    ただただ寒いばかりのこの湿地に

    なぜか多くの人たちが。




    まあ、私たちも人のコト言えないけど。









         
←土手の脇にいた

                                               ムツゴロウの像

         ←潮の干満表





    
「こんなの初めて…」




    カジンが言う。

    というのも…




        
←橋の上には人がいっぱい

        
←風で波が立っています

        
←カニがいるのがわかるかな




    これだけ橋の上に人が集中していたのは。

    土曜日の人気観光地、というのもあるけれど、

    この時間、
満潮で干潟に降りられなかったというのが大きな原因だった。




    実際、このとき、橋のギリギリまで水位が上がっていて、

    まるで海の上を歩いているような感覚に。

    カジンは、いつも干潮のときに来ているので、

    こんなに満潮になっているのを見たことがなかったのだ。




        
←橋のギリギリまで水位が

        
←まるで海のよう




    実は。

    自分が見に行く時間帯が、干潮なのか満潮なのかというのは、

    ネットで調べれば、簡単にわかる(中国語だけど)

    それに、ネットで調べたところでは、

    
3月~10月がベストシーズンで、

    11月~2月は、水位が上がりやすくあまりお勧めしないとのことだったのだけれど

    
「私は、冬の高美湿地が好きですよ」というカジンの言葉と

    いずれにしても、スケジュール的にこのタイミングでしか来られないということもあって

    ちゃんと干満表を調べもせずに、半ば強引にココまでやってきたのだった。

 
 

         
←風強っっ!

         
←湿地で撮ってると思えないし…




    そして、この写真を撮っているうちに

    雨がパラつきだした。




    くぅぅぅぅぅ。

    悔しいけれど、このままココにいても

    キレイな夕日は見られそうにないし、

    傘を持っていないのに、

    雨も降って肌寒くなってきたし、

    体力的にもキツイ感じ




    
「ホントだったら、こんな景色が見られるんだよ」

    と、カジンがキレイな夕日の写真を見せてくれたけど…

    
「もう、ええわっっ!!」

    と、ツッコミを入れるしかできない。




    しくしくしくしく。




    
「もう帰るの?」

    私がとっても高美湿地に来たがったことを知っているカジンは

    せっかくココまで来たのに、とちょっと不思議そうだったけど、

    ぶっちゃけ雨&満潮の高美湿地は、そこまで魅力が感じられない。




         
←だってこんなですしね

         




    今度はやっぱり

    
ベストシーズンの干潮のときに来よう……




    また台中に来る理由ができたかも。

    無理やり前向きに考えることにして、

    私たちは、高美湿地をあとにした。




        
←微かに日が見えてきたような…

        
←風車は圧巻です