3日目その③ 麻豆代天府を見学②十八地獄と天堂 (2018年11月18日)




    
9時20分。

    台南中心部からタクシーで約30分ほどのところにある

    不思議なお寺、
麻豆代天府を見学していた私たち。




    門をくぐってすぐのところにある

    
観音寶殿本殿を見て、さらにその奥に進むことにしました。

    (観音寶殿と本殿の様子はコチラをどうぞ)




        
←本殿の向かって左手にある門から

                                     奥に行けます


        




    この門をくぐると…




        
←門の脇にある塔

        

        
←左の建物には食堂が入っていました

        
←本殿横の塔です




    そして、この通路脇には…




        
←ところどころにいる不思議なキャラクター

        
←説明書きに「南極星輝」とありました

                                              調べたところによると、

                                              「南極星輝」は、りゅうこつ座のカノープスのことで


                                              
その昔、中国では、見ると健康で長生きができると

                                              信じられていたそうです

        
←鯉が泳ぐ池の周りに

                                              こうした彫刻がたくさんあります


        

        

        

        
←カラフル~

        
        
        
        



    こうして、ちょっとユニークな彫刻群を見ながら進んでいくと…




        





    
大きな龍が!!




    
五彩巨龍という、この辺り一帯を見守ってくれている

    カラフルな龍の神様です。




        

        

        
←やっぱりここにも謎のキャラクター

        
←顔が迫力!

        

        
←五彩巨龍の向かいにある建物

        
←こちらは天国の出口

        
←地獄の入口は向かって右手奥にあります

        
←龍の口から噴き出る水

        
←水晶宮入口

                                     この日は閉鎖されていました


        

        
←列車があるさらにその奥に…

        
←地獄の入口がありました!!









        
←十八地獄の入口

        

        
←大人の入場料は40元

        
←鬼が出迎えてくれます

        
←子供が見たら泣いちゃいそうですね




    入口にいたおじさまに

    
入場料 40元(約150円)を渡して入ります。




    それにしても、私たちのほかに

    ほとんど観光客らしい観光客が見当たらないけれど、

    人件費は賄えるのかしら。

    余計なお世話だけど。




         ←中に入りました

         

         
←両脇には地獄に連れていかれる人々が

         

         

         




    中は暗いし、鬼の顔はまあまあ怖いし、

    子供のときに来たら、トラウマになるだろうなぁ~。




          
←池にかかる橋を渡って行きます

         
←ちょっとしたお化け屋敷の様相

         

         

         


     まさにこれが
地獄の始まり

     橋を渡ると第一の地獄が待っています。




        
←第一地獄

       

        
地獄の受付

        





    
第一地獄では、

    泰廣王によって生前の罪へのジャッジが行われます。

    それによってどこの地獄に落ちるか決められるようです。

    これが初七日に行われるそうです。




    近づくと模型が動き出して、

    ちょっと面白いです。




        
←第二地獄へ

        
←目が光った

        

        

        

        
←トラが切られてて怖すぎ!

        
←車でひかれている人も




    
第二地獄では楚江王=初江王によるジャッジ。




        
←なぜ第三殿が第四地獄なのかはよくわかりませんでした

        
←強姦した罪に問われている男たち

        
←火柱が揺れていました

        
←血の池に浮かんでる!!




    
第四地獄は、レイプ犯や、

    結婚しているのに不義密通した人たちへの拷問が行われています。




        
←第五地獄

        
←鬼に目をくりぬかれています

        
←奥では宋帝王に懺悔しています




    
第五地獄では、

    人をだましてお金を巻き上げた罪、つまり詐欺罪が問われています。

    人をだますと、地獄で目をくりぬかれるんですね。




        

        


        




    
第六地獄では、麻薬のディーラーたちが

    油で釜茹でに。




        

        

        




    
第七地獄

    こちらも詐欺罪ですが、中でも女性や子供から金を奪い、

    家庭崩壊へと至らしめたものに対して、

    心臓の上に石を落とすという拷問をしています。




        

        

        
←案外、顔がキュートだなと思うのは

                                              私だけかしら(笑)


        
←犬とヘビに襲われているよ

        

        
    ついに出ました!

    
閻羅王、日本で言うところの閻魔(えんま)さまです。

    
第八地獄では、不当な手段を使って、貧しい者から金を奪った者に

    犬に食べられ、ヘビに噛まれる罰が与えられています。




        

        

        

        




    正直、この辺りまで来ると、

    ちょっと飽きてくるのですが、

    ようやく半分までやってきました。

    
第九地獄です。




    親や、目上の人間に反抗した人間は、首つりにされています。




        

        

        

        
←八つ裂きにされています

        




    
第十地獄は、強姦殺人を犯した人が八つ裂きの刑にされています。




        

        

        
←石臼から足が出てます

        
←さらに焼かれてます




    
第十一地獄では、盗人、誘拐犯などが石臼で挽かれた上、

    焼かれています。




        

        

        

        




    
第十二地獄です。

    こちらでは強盗殺人を犯した者が、手足を切られています。




    この辺りから、だんだん、あれ!?さっきも同じ罪で裁かれてなかったっけ??

    みたいな感じに(笑)




        

        

        

        


    
第十三地獄

    姑や舅に逆らった嫁が、大きな石で砕かれています。

    これは、ちょっと厳しすぎる気がしちゃいますね(笑)




        

        

        

        




    
第十四地獄

    家庭のある女性を誘惑した男、いわゆる間男ですね。

    顔の皮膚を刃物でそがれています。




        

        

        

        
←内臓引きずり出されてる~




    地獄旅もいよいよ佳境に入ってきました。

    
第十五地獄は、人をだまして金を奪い、自殺へと追い込んだ者の罪です。

    はらわたを引っ張り出されてます。




        

        

        




    
第十六地獄は、賭博や偽物の金品を売りつけた者の罪。

    「切腹」と書いてありますが、いわゆる日本の切腹と違って、

    地獄の鬼たちに、お腹から体を切られています。

    オソロシー。




        

        

        

        




    
第十七地獄は、デマを流して、無実の罪の人を陥れたり、

    死に追いやった者に対する裁きです。

    舌を抜かれています。

    嘘をつくと舌を抜かれるという戒めですね。




    さあ、そして、ついにラスト地獄です!




        

        

        
←孟婆のお茶を飲んでいます

        

        




    
修復中って、マジか!

    像はあるのですが、2018年11月現在、動きませんでした(笑)




    
第十八地獄では、「孟婆湯」という

    冥府の年長の女神で、忘却をつかさどる神様「孟婆」が入れた薬茶を飲み、

    前世での記憶を忘れて、

    再び生まれかわるための準備をする場面が描かれています。




    これまでずっと、悪いことをしてきた人たちが罰を受ける場面ばかりが続きましたが、

    最後の最後、罰を受けた後、許される姿に、

    ちょっと救われる気がして、よくできてるなーと思いました。




    最後の方は、ちょっと飽きたりもしましたが

    中国の「地獄」に関する思想がよく勉強できて、

    とても楽しい地獄でした。




    ちなみに…




        
←出口

        

        




    入口は、あんなにおどろおどろしかったのに、

    
出口は案外あっさり現実的(笑)

    地獄って、抜け出てみるとそんなものなのかもしれませんね。

        







        
地獄を出ると、すぐ目の前に天国の入口が

        
←天堂の入口




    
地獄から天国(天堂)へ。

    こちらも
入場料は40元(約150円)。

    早速入っていきましょー。




        

        
←天女が迎えてくれるよ

        
←天国は階段を上がって行きます

        

        

        

        

        
←天女に誘われて、さらに上へと上がって行きます

        
←一瞬、鬼に見えたけど、

                                     サルの神様=孫悟空?かな


        

        
        



    天国の中も、さまざまな天国での風景が

    人形で描かれています。




        

        

        




    地獄と同じように、近づくと人形が動く仕掛け。

    
第一景は、「神仙朝聖」

    どうやら、神様たちが朝からミーティングをしているようです。




    天国も地獄と同じように

    十八のシーンがあるのかと思いましたが、

    
天国の方は「第十景」までありました。




         
←続いては「吉祥」

         

         
←第二景では、

                                               神様たちが善悪の区別をつける

                                               審査をしています


         

         

         

         




    
第三景「春宵宴夜」

    神様たちも春の宵は、いい気分で飲みたくなっちゃうんですね(笑)

         


         

         

         




    
第四景「寒冬品茗」

    神様たちも、寒い冬の日は、温かいお茶でほっこりするんですね。




        

        
←第五景では、仙女たちが

                                              戯れている姿が

                                              これは男性にとって天国でしょうね~


        

        

        

        

        

        




    
第六景「仙妹獻舞」

    仙女たちが、神様に舞いを捧げているそうですが、

    おねえさまがいるお店で楽しんでいる男性たちにしか見えないのは、

    私の心が邪だからでしょうか……




        

        

        

        




    
第七景「林下操琴」

    まさに、林の中で琴の音を楽しんでいます。




        

        

        




    
第八景「秋郊奕棋」

    神様たちも、秋の気持ちのいい日は、

    外でボードゲームを楽しんだりするんですね。




    もっとも、台湾の人たちは、

    年中公園でボードゲームをしているような印象ですが(笑)




    そして、第九景は、これまでとちょっと展示の仕方が変わっています。




        




    
第九景「牛郎織姫」

    いわゆる織姫と彦星の伝説です。




        
←鶴橋の上で1年に1度会う2人

        
←彦星、ちょっとコワイ(笑)

        

        




    そして、鶴橋をくぐると…




        

        
←出口の矢印が

        

        
←こちらも修復中でした

        

        
←水流れてる!

        




    あ、あれ!?

    龍の外に出ちゃったよ!?




        
←こんな風になってるんですね。

                                     どうやら龍のあごの下に出たようです


        
←麻豆代天府

        

        
←屋根の装飾もきれいですね

        
←観音寶殿

                                              上の方から眺めると

                                              屋根の形がいっそう特徴的ですね





    第十景を見つけられないまま、これで終わりなのかと思ったら、

    最後にもう一度、龍のお腹の中に戻りました。




        

        

        

        


    最後の
第十景は「佛祖宣教」




    皆で仏様を囲んで、

    教えをいただいています。




    なんだか、これまで神様たちが飲めや歌えや(←ちょっと違う!?笑)と

    楽しいことばかり強調されてきた感のあった天堂でしたが、

    最後にちゃんと仏の教えがあって、

    ちょっと納得。




    個人的には、天国より地獄の方が見ごたえがありましたが、

    どちらもとても楽しかったです。




        
←壁には天女のレリーフ

        

        

        
←出口

        

        

        
←エレベーターもありますが、

                                              お元気な方には歩いて上り下りすることを

                                              お勧めします





    外へ出ると。




        

        
←よく見るとこの階段は…

        
←龍が口から出している水の部分だったんですね

        

        
←少し階段を下りたところから

                                              
振り返って見たところです




    こうして階段を下まで下りていくと。




        
←天国の出口

        
←下界に下りてきましたー

        

        

        

        
        



    形はちょっと違いますが、

    こうして
天国を通り抜けて龍の口から出てくる構造は、

    以前行った、
高雄の蓮池潭にある龍虎塔を思い起こさせますね。

    (高雄の龍虎塔については、コチラをどうぞ)









         
←入口の方へと戻って行きます




    さきほどは
本殿でお祭りをしていて、

    本殿の中を見ることができなかったので、

    麻豆代天府を出る前に、

    ちょっとだけ本殿も見て行くことにしました。

 


         

         
←下から見ても屋根の装飾が美しいです

         
←本殿入口




    中にも入ってみました。




         

         

         
←基本的に、やっぱり派手

         

         

         
←いわゆるご本尊

                                      観世音菩薩


         
←本殿裏側にありました




    そんなこんなで、

    麻豆代天府の見学を終えたのは、

    
10時50分。

    なんだかんだで
麻豆代天府だけで約2時間見学してました。




        
←入口の門

        

        
    通常であれば、このまま台南中心部に戻るのでしょうが、

    私はほかにどうしても行ってみたいところがあって、

    周りにはタクシーが通る気配がまったくなく、

    麻豆代天府から歩いていってみることにしました。




    いやー。

    まさか、ここから大冒険の始まりになるとは、

    思わなかったよねー。




        
←入口の方から見た本殿

        

        
←外から見た観音寶殿

        
←一応バス停もありました

        
←台南中心部からバスでも行けそうではありますが、

                                              あまり旅慣れていない方や、自信のない方は

                                              タクシーや車をチャーターして行くことをお勧めします