2日目その④ 市民会館のガイドツアーでミュシャの壁画を堪能する(10月12日)
←天文時計塔は2017年10月現在
修復工事中でしたー
←建物の後ろに隠れるティーン教会
←旧市街広場は建物も素敵
16時半。
無事、両替を済ませた私たちは、
市民会館(The Municiple House/Obecni dum)へと向かうことに。
←壁もアーティスティックですねー
←町のあちこちに
名産品のガーネット屋さんがあります
←ツェレトナー通り
ティーン教会横から延びる
ツェレトナー通り(Celetna)をまっすぐ行くと。
←チェコ名物のスイーツ
トルドロのお店
行列できてますねー
←火薬塔
通りの先に、すぐに火薬塔(Prasna brana)が見えてきました。
←考えたら、明るい時間に火薬塔を見たのは
この時が最初で最後でしたー
この火薬塔の下をくぐっていくと。
←市民会館の横に出ました
旧市街広場から歩いて5分ほど。
市民会館に着きました。
←市民会館前には、けっこう車が停まってました
←クーポラ部分
←カレル・スピラーによるモザイク画
「プラハへの敬意」というタイトルだそうです
1912年に完成した市民会館。
アールヌーボーの影響を色濃く残した
宮殿のようなたたずまいです。
←横に大きくて、うまく撮影するのが難しいです
←すぐ横が火薬塔
私たちは、この日17時からのガイドツアーを予約していました。
市民会館の入口やレストランは誰でも入れますし、
コンサートがある場合は、
チケットを買っていればコンサートホールに入ることができますが、
そのほかの部屋など、内部を見学するにはガイドツアーに参加する必要があります。
チケットは、市民会館の公式ホームページで予約できて、
英語のサイトもあります。
チケットは大体3週間ほど前から発売になるのですが、
私が行こうと思っていたこの日は、なぜかなかなか発売にならず、
もしやガイドツアーがない日なのでは、とやきもきしました。
結局2週間ほど前に、無事予約できたのですが、
ガイドツアーは、行われる日と行われない日があったり、
1日に数回行われる日もあれば、1回しかない日もあるので
ツアーに参加しようと思っているのであれば、事前にチェックしておくことをお勧めします。
ちなみに、私が参加したときは、
大人1人 290CZK(約1450円)でした。
当日券もあるのですが、
ツアーは35人までと決まっていて、
満員だと参加することができないので、
確実に行くのであれば、やはり予約もしておいた方が無難だと思います。
←正面入口を入ったところ
入口の扉を入ると、
すぐにまた大きな扉があって。
左手にレストランがあって、そっちに入っていく人はいるけれど、
この扉の中に入る人が全然いなくて、勝手に入っていいのかよくわからず。
入口を間違えたかと思って、
おもわずまたまた外に出て、ガイドツアー用の入口を探してウロウロ。
結局入口は、正面玄関一つで、
この大きな扉を思い切って開けて中に入ってみると…。
←ホールへと続く階段が
←市民会館のマークが入ったフットマット
で、この階段には上らず。
入ってきた入口を背にして、
左を見ると。
←チケット売り場
このチケット売り場で、
予約したときにメールで送られてきた
eチケットをプリントアウトしておいたものを見せたら
日本語の説明が書かれた小冊子を渡されて
奥へどうぞと言われました。(←英語です)
ちなみに、このチケット売り場で
ガイドツアーのチケットや
コンサートのチケットを買うことができます。
←チケット売り場の奥にあるお土産屋さんが
ガイドツアーの集合場所です
←お土産屋さん
といっても、マグカップなどを売ってる
というよりは、ガラス工芸品などが売られていました
←お土産屋さんの一角に、こんな立て看板ありました
ここが集合場所だなんて、
教えてもらわないとわからないよー(笑)
私たちは15分ほど前に到着して、
この立て看板近くにあった椅子に座って待機。
そのときは、ほとんど人がいなくて、
大丈夫かな!?
とちょっと不安になりましたが、
徐々に人が集まり始めて…
17時きっかり。
ガイドの男性が現れました。
人数を確認して、出発です!
まずは、正面玄関のところにあった階段を上っていきます。
←私たちが上った後
入れないようにロープが張られました
←さらに階段で上がりまーす
←まずはこのホールから
中へ入ると…
←4814本のパイプオルガン
中央にはスメタナのレリーフが
いきなりのハイライト。
スメタナ・ホールです。
←天井のステンドグラス
おもわず興奮して、あちこち写真を撮りたくなりますが、
まあまあ落ち着け(とは言われませんが。笑)とばかりに
着席を促され、ガイドを聞きます。
←スメタナの交響詩「わが祖国」の中の
「ヴィシェフラト」をモチーフにした彫刻
←チェコ大統領のためのボックス席
←ステージの上部
少し弓なりになってるんですね
ガイドも聞きたいけど、写真も撮りたいし、
ガイドさんは、一通り説明し終わると
さっさと次へと移動しようとするので、
慌てて写真を撮って、ぶれてしまっているのも多くありました。
ガイドツアーは楽しいけど、こういうところがちょっと不便だったりもしますね。
←慌てて斜めってます
←なんとか記念に1枚撮れました
入ってきた入口から外へ出て、
次なる部屋は、ホールのすぐ向かい。
←次の部屋へ
まず目に入ったのは、
たくさんの丸テーブルとイス、それから大理石でできたバーカウンター。
ここはカフェで、今でも使われているそう。
なんだか優雅ですね。
東洋の文化の影響を受けていて、
椅子の背もたれなどは、籐で作られています。
にもかかわらず…
シャンデリア&天井はアールデコ
という不思議な文化の融合。
ほとんどの調度品が、配置も含め
1912年に市民会館が完成した当時そのままだそうで、
100年以上たっても、そのままで使われているって
素晴らしいなぁと思いました。
←次の間に移動するので
電気消されちゃった…(笑)
←隣の部屋へ移動です
続いての部屋は…
この大きな金属製の噴水が特徴的な
スロヴァーツコ・サロン
スロヴァーツコというのは、
チェコの東部、モラヴィア地方にある町の名前で
このスロヴァーツコの民族模様が、
装飾品のモチーフになっているため、
そういう名前になったんだそう。
←天井の模様
見どころは、なんといってもこの噴水。
現在は、水は出ませんが、
その昔は、この部屋まで水をくみ上げて使用していたというから驚きです。
←噴水のカタツムリの装飾
←ここで魚を飼ったりしてたとか
←皆でガイドさんの説明を聞きます
そして、次の間に続く廊下に出ると…
これまた、現在は動いてないけど噴水です。
ボジェナ・ニェムツォヴァーというチェコの女流作家の名前がつけられた
サロンにあって、周りはガラスのモザイクで彩られています。
受け皿部分は大理石でできています。
そして、この階最後の部屋は…
ここはオリエンタル・サロンと呼ばれ、
アナトリアの影響を色濃く受けた部屋です。
チェスやトランプなどで余興を楽しむために造られた部屋だそうです。
←壁もエキゾチック
←かわいいクッション
すると、ガイドさんが突然…!
←テーブルを…
←持ち上げた!!
これ、何をしているかというと、
テーブルをひっくり返すと、
脚が、まるでイスラムの建築物を模した工芸品のようになるということを
見せてくれたんですね。
テーブルという機能だけでなく、
美術品としても楽しめる遊び心が、
ヨーロッパらしいですね。
←部屋から火薬塔が見えたよ
最後の部屋を出ると。
←何の部屋だったかメモするの忘れた…
←美しい扉とバルコニー
アールデコらしい、美しいけど華美ではないバルコニー。
こちらを見学したら、さらに階段を上っていきます。
階段を上がりきると、目の前には…
これまでの扉とはちょっと違うゴージャスな装飾。
中に入ると…
2つ目のハイライト。
市長ホールです。
窓にはミュシャのアイデアによるブルーを基調としたステンドグラス。
そして、天井には…
大きな鳥が描かれています。
「スラブの団結」と名付けられたこの天井画。
この部屋にある壁画はすべて、ミュシャの手によるものです。
周りには、スラブの人々の生活が描かれ、
中央では大きな鷲が人々を守るように、大きく翼を広げています。
その天井画の周りには…
チェコにとって重要な8人の人物が描かれています。
←ヤン・ジシカー=戦いに挑む勇者
←ヤン・アモス・コメンスキー=忠誠
←ベルンシュテインのヴォイチェフ=力強さ
←ホツコ人=番人
←ドゥバーのヤン・ロハーチ=厳格さ
←ボジェブラトのイジー=独立
←ヤン・フス=正義
←プシェミスロヴェツの女王エリシカ=母性的叡智
←人物像の下にある女性のレリーフ
さらに、入口を振り返ると3つの壁画が。
向かって左から「犠牲=過去」「自身の力=未来」「男らしさ=現在」を表しています。
←入口側にある3枚の絵
←過去
←未来
←現在
←出口(入口)上部に書かれていた文字
チェコ民族が歩んできた暗い歴史と、
これから訪れるであろう明るい未来が描かれているということで
ミュシャが、どれだけチェコを愛し、
チェコの未来に希望を託していたかわかる壁画になっています。
←窓から外を見たところ
外から見たときに見たバルコニー部分が見えます
市長ホールの隣には…
←市長ホールから隣の部屋をのぞいたところ