2日目その⑥ 無料で入ろう!ニューヨーク近代美術館(9月23日)




    
17時10分すぎ。

    


        
←2アヴェニュー駅




    私たちは再び
2 Avenue駅から地下鉄M線に乗って

    
5 Avenue-53 Street駅を目指していました。

    (ちなみに
5 Avenue-59 Street駅という駅もありますので、

     要注意デス




    その駅にあるのは…




        
←わかるかな




    通称
MOMA

    
The Museum Of Modern Art

    
ニューヨーク近代美術館です




        
←ここに来たかった!




    この日は金曜日。

    私たちは、
金曜日のこの時間にMOMAに来る

    ということにこだわりがありました。




    というのも。




    2011年11月現在、
通常大人1人25ドル(約2000円)する入場料が

    
毎週金曜日16時から閉館まで、無料で入れるのです!!




    混雑が多少不安ではあったけれど、

    無料なんて言われたら、行くっきゃないでしょ!!









        
←MOMAの入口




    無料ということもあって、

    旅行前にネットで調べると、

    ブログによっては「1時間並んで待った」と書かれていることもあったので、

    覚悟もしていたけれど、

    行った時間がすでに
18時近かったせいか、

    はたまた昼間に大雨だったからか、

    この日は、まったく並ぶことなく入ることができました




        
←チケットカウンター

                                              
日本語の「いらっしゃいませ」がうれしい




    よくわからないまま、こちらのチケットカウンターに行くと。




        
←無料チケット




    いきなり
タダチケット、ゲット!!!




    やーん。

    ホントに
0ドルって書いてあるー!!

    うれしーーー!!




        
←やったね!

        




    というわけで、早速レッツゴーーー!




        
←吹き抜けが気持ちいい!!

        
←人はたくさんいるんだけど、

                                       スペースが広いせいか、

                                       それほど混雑している感じはないです。

                                       広い美術館って、やっぱり気持ちいいなぁ!













    
MOMAは6階建てになっていて。

    
2階&3階は、建築、ドローイング、版画、メディア(フィルム)を中心に

    
6階には、企画展示と小さなグッズショップがあります。




    
メインとなる絵画が展示してあるのは、4階と5階で、

    基本的には、
この4階と5階を見れば、

    
ハイライトとなる絵画はほぼ網羅することができます




        
←6階に上ったところ




    
6階には、オーディオガイドの貸し出しがあります。

    私はあまりその手のオーディオガイドとか借りない人なのですが、

    なんと言っても、

    
MOMAのオーディオガイドは、無料!!




    というわけで、借りに行くことにしたのです。

    ちなみに、借りる際には、デポジットとして、

    身分証明書か免許証の提示を求められるのですが、

    私たちはそれを知らずに、持っていなかったので、

    代わりにホテルのカギを預けることにしました。




    ただ。

    これはあくまで個人的な感想なのですが、

    この
オーディオガイドの中身は、かなり初心者向けの印象。

    たとえば、絵の構図についてとか、その絵が描かれた背景だとか

    そういう詳しい解説は、ほとんどありませんでした。




    無料で借りたので文句を言うこと自体、お門違いかもしれませんが、

    正直言うと、私的には物足りず、

    しかも、1度聞き始めると、その解説はかなり長くて、

    最初のいくつかの作品では、オーディオガイドに耳を傾けたのだけれど、

    そのあとは、ただのお荷物になってしまいました。




    それはともかく、6階からエスカレーターで1つ降りて、

    5階から見ていくことに。









        
←5階のフロア入ってすぐにあります




    ぬおっっ!!!

    
入っていきなり見たかったやつ!!




    
ゴッホの「星月夜」です。




    ゴッホが、自分の耳を切り落とすほどに深く精神を病み、

    アルルの近くの町、サン=レミにある病院で療養していた時に描いた

    後期の傑作です。




    ヨーロッパでは死を意味するという糸杉が禍々しく前面に描かれ

    町を美しく照らす三日月と星に何かを暗示しているようです。




    ゴッホは、この約1年後に亡くなっています。

    定説では、自殺とされていますが、

    それでもいまだに他殺説も根強くあり、

    そのミステリアスな死もまた、

    多くの人々が彼の人生や作品に魅力を感じる要素なのでしょうね。




    そして、やはりこの絵の周りには、

    たくさんの人たちが写真待ち。




         
←せっかくなのにぶれちゃった…

         
←絵と写真を撮るのもOKです

                                        
ただしフラッシュはNGなのでご注意を




    まずは、私的ハイライトに興奮しつつ

    そのすぐ隣には…




        




    
アンリ・ルソー 「眠れるジプシー女」




    うわ!

    しかも多くの人たちが
ゴッホの「星月夜」に夢中になってるせいか、

    こちらは、鑑賞し放題&写真撮り放題状態




         
←想像していたよりかなり大きかったです




    しょっぱなから興奮しちゃう(笑)

    でも、次から次へと名画があるので、

    ここでアドレナリンを出し切ってはいけません。




         

         




    ゴッホの2点

    
「オリーブの木々」(写真上)

    
「郵便配達夫ジョゼフ・ルーラン」(写真下)




    
「オリーブの木々」もまた、

    サン=レミの病院で描かれた作品。

    精神をむしばまれた彼にとって

    オリーブの木々を見つめ、インスピレーションを感じることが

    癒しの一つだったと言われています。




    そして
「郵便配達夫ジョゼフ・ルーラン」。

    メールはもちろんのこと、電話もない時代。

    手紙好きの彼は、郵便配達夫のジョゼフが持ってくる手紙が

    数少ない楽しみの一つ。

    ジョゼフと親しくなったゴッホは、

    ジョゼフの肖像画を6点残していますが、

    彼の絵の背景には花が描かれていることが多く

    (ないのもあります)

    ゴッホの作品の中でも、ほんわか優しい気持ちになれます。




    そのまま奥へと進んでいくと。




        




    
ピカソ 「アヴィニヨンの娘たち」




    私が想像していたより、かなり大きい作品でした。




        
←私の身長は170cmあります

        




    アヴィニヨン通りにある売春宿の娘たちを描き

    
キュビズムの出発点ともいわれる

    ピカソの傑作のうちの一つです。




    さすがにこれも、ゴッホに次ぐ人気で

    私がたまたま人がいなかったことをいいことに、

    写真を撮りまくっていたら、いつの間にか…




        
←絵の周りに…




    
人・人・人!!

    みたいな。




    でも、実は、個人的には、

    この「アヴィニヨンの娘」より

    好きだったのは…




        
←これもピカソです




    
ピカソ 「3人の音楽家」




    なんか、かわいくないですか?

    人気や知名度という意味では、「アヴィニヨンの娘」にはかなわないけれど、

    とってもキュートで個人的には好きです




        
←なんだか陽気な音楽が

                                       聞こえてきそうじゃないですか?


        




    そして、この「3人の音楽家」のすぐ近くにあるのが……




        




    
モディリアーニ 「アンナ・ズボロウスカ」




        




    
マティス「青い窓」

    私はあまりマティスに詳しくないのですが

    
“色彩の魔術師”と言われるマティスの青、

    対照的でビビットな黄色、そして幻想的ンな色をした月。

    見ていると、なんだか不思議な世界に引き込まれるような気がします。









    順路に従って、廊下へ出ると。




        




    数ある
シャガールの作品の中でも、

    もっとも有名な作品の一つ、
「私と村」




    5階と4階を結ぶ階段の踊り場に展示されているこの作品もまた、

    意外に大きくて、私的には、ちょっと驚きでした。。




    幻想的で、牡牛の顔の中に、さらに乳搾りしている女性と牛。

    さらに真ん中には、奥へと続く道という不思議な構図。

    ロシア系ユダヤ人だったシャガールが、パリに移り住み、

    故郷を思って描いた絵なのだそうです。




    ちなみに、この
「私と村」がある踊り場には、

    
カンディンスキーの絵画も展示されています。

    私は、あまりカンディンスキーが理解できない人なので、

    ちゃんと写真を撮ってこなかったのですが、

    写真くらい、撮っておけばよかったなぁ~

    と、ちょびっと後悔。




    そして、再び
5階のフロアへと戻っていくと……




        





    どどーん!!

    
モネの「睡蓮」!!




    この部屋には、中央にソファが置いてあって。

    ゆっくり腰を掛けて鑑賞することができます。




    やっぱりこういうほっとする空間がある美術館って

    素敵ですよねぇ




        
←部屋はこんな感じで

                                       両面にモネがあるという

                                       贅沢空間になってます


        
←あああ、照明が~~

                                       モネの魅力を写真で伝えるのは

                                       難しい………




    疲れていたのもあって、おもわず腰を掛けてボ~っとしてしまう。




        
←ミロの「世界の誕生」

                                ぶっちゃけた話、

                                ミロはいまいちよくわからない…





    そしてそして!!

    ここで出会っちゃいました!!




    私が今回MOMAに来て、

    一番感動した作品!!




        
←ピンが甘くてすみません…




    
ダリ「記憶の固執」




    写真だと申し訳ないくらいその素晴らしさが伝わらないのが

    悔しくて仕方ないですが。




    もちろん、この絵については、

    写真などで見て知っていたのだけれど、

    どちらかというと

    私としてはゴッホの「星月夜」がメインイベントだったのですが。

     (もちろん、ゴッホも言うまでもなく感動したのですが)




    でも、ダリの実物を見て

    何が感動したって…




         
←これが絵です




    
小さッ!




    ちっちゃいちっちゃいフレームの中に、

    緻密に描かれた時の止まった世界。




    近くで見ると、時は止まっているかのようなのに、

    細い筆で描かれたであろう、

    その絵の具の動きが見えて、

    おもわず息をのんでしまう。




    息を吐くのもためらわれるような

    静かな世界で、

    筆の動きだけが息づいている。




        
←こちらもダリの作品




    
ダリ 「照らし出された快楽」




    こちらも
「記憶の固執」と同じくらいの大きさの、小さなキャンバス。

    でも、個人的には、なぜか「記憶の固執」の方が惹かれるものがありました。。

    あくまで好みの問題ですが。




    ちなみに。

    この周辺には、ほかにもたくさんピカソやミロの作品が展示されています。




        
←ピカソ「海辺に座る女」

        
←ピカソ「ドローイングする少女のいる室内」

        

        
←ミロ「つばめ・愛」




    当たり前と言えば当たり前だけど、

    次から次へと見応えありますー!









        
←階段の隙間にある

                                       ヘリコプターのオブジェ

        
                               とんぼのように見えるのは気のせい?

        




    5階を一通り見終わって。

    階段で
4階




    そこで一番最初に目に入ったのが…




        





    
ジャスパー・ジョーンズ 「旗」




    うわーん。
 
    
ジャスパー・ジョーンズだぁ~~~!!




    ジャスパー・ジョーンズは、

    ちょっと個人的に思い出のあるアーティストで。

    中でもこの「旗」は、日本で展覧会をやったときに見に行ったこともあって、

    大好きな作品。




        

        




    また実物が見られただけでもうれしい作品です。




        
←だから記念写真2枚!!(笑)

        




    そして、ジャスパー・ジョーンズをもう一つ。




        




    
「4つの顔のある標的」




    上にある4つの半分の顔がポイント。

    的に吸い込まれそうなんだけど、

    はたっと4つの顔がのぞいていることに気づく

    ちょっと面白い作品です。




    そして、もう1人。

    アメリカン・ポップアートの巨匠の作品が。




        

        

        
←実は肌の部分は点描なのです




    
リキテンシュタイン 「溺れる少女」(写真上)

                     
「ボールを持つ少女」(写真下)




    そして

    
ジャスパー・ジョーンズ、ロイ・リキテンシュタイン、、、と、くれば……




    ここに私が一番見たかった作品があるのです。

    (え、“一番”が多すぎですか!?笑い)




        


        




    
アンディ・ウォーホール 「ゴールド マリリン・モンロー」




    アンディ・ウォーホールが好んでモチーフにしたハリウッドのスター

    マリリン・モンロー。




    モンローだけで250点もの作品があると言われる

    ウォーホールの作品の一つがここにあるのです。




        
←顔の大きさ、私と同じくらい!??




    大きな金色に塗られたキャンパスの真ん中に

    マリリンの顔。




    金色の中に浮かび上がるスター。

    なんだかすごく不思議なバランス感のある作品。




        




    こちらも
アンディ・ウォーホール「ダブル・エルビス」




    ここまで現代のポップ・アートを見てきて。

    相棒と一緒に見逃した作品がないか確認して、

    重要な作品を2つ見逃していることに、

    ガイドブックを見ながら気が付いた。




    
アンディ・ウォーホールの「キャンベル缶スープ」

    
マティスの「ダンス」




    ウォーホールの「キャンベル缶スープ」は、

    この「マリリン」と「エルビス」のすぐ近くにあるはずで

    見逃しようがないはずなんだけど、見当たらない




    一方、マティスの「ダンス」は

    シャガールの「私と村」がある近くにあるはずなんだけど、

    これまた見た覚えがない。




    戻ってみよう!!




    2人して戻って行ったり来たりウロウロしてみるも、

    まったくもって見当たらない。




    
どゆことーーーー




    警備員のおじさまにに聞いてみたら、

    やはり階段の踊り場にあるようなので

    ウロウロと階段を上り下りしてみるものの見当たらない。

    階段の下までのぞきこんでみたりして。




    なんでーーーー!!??




    もう一度違う警備員のおじさまを捕まえて、

    ガイドブックに載っている絵の写真を見せながら、聞いてみると…




    
「トラベリング!!」




    
!!!!

   
そっか
貸し出し中なのね!!

    うっわーーーー。ショック




    
どっちもトラベリング??

    と、聞くと、

    両方ともトラベリングだというではないですか。




    仕方ないことだけど、

    見たかったなぁ









        
←カンディンスキーがたくさん飾られている部屋。

                                       やっぱりカンディンスキーはよくわからない(汗)


        
←上から見ると、

                                               なんだかよくわかりませんが…


        
←横から見ると、ひとがコーラ瓶をくわえています




    4階と5階を見終わると、
20時ちょっと前くらいで、

    閉館間近でした。

    
2時間ほどで4階と5階を見終えることができました。




    急いでオーディオを返却し、

    1階にあるグッズショップを見に行く。




    中はけっこう広くて、いろんなものが売ってあって、

    見ているだけでも楽しいです




    やばいやばい。

    早く買わないと、お店が閉まっちゃう。




    目移りする中、慌てて買ったのがこちら。




        




    
アンディ・ウォーホールのカレンダー 14.99ドル(約1200円)




    ふっふっふ。

    2012年のカレンダーはこれにするのだ~~~!!